サ    ッ    カ    ー    観    戦

 サッカーは世界で最も有名なのスポーツの一つである。国際A級マッチを見ることができたのは、北朝鮮へ行った時であった。 2006年のドイツワールドカップ大会アジア予選の、北朝鮮対イラン戦を見ることができた。この試合は判定に対する様々な行為があったため、次の日本対北朝鮮線は、バンコクで無観客試合となったいわくつきの試合であった。
 まず、金日成総合スタジアムへ行き、試合前に入場した。観客席はいわゆる外国人専用の座席であった。いわゆるVIP席であった。日本人はもちろん僕一人で、イランの応援団は10人ほどいた。おそらく大使館員であろう。日本は北朝鮮とは国交はないが、他の国々とは結構国交を持っているようだ。人民服の方々と一緒に応援したかったが、そこは北朝鮮。外国人との接触はさせてくれないようである。ちなみに、観客はほぼ満員で女性はほとんどいなかった。いわゆる、人民を着た人たちの集まりであった。
 いよいよ試合が始まった。しかし、多数の人が入場したため、入りきれない人たちがトラックの周りに入ってきた。試合は中断されないものの、見かねた主催側が階段を用意してスタンドへ追い返していた。それだけサッカーに関心がある人が多いのかもしれない。
 前半はイランのヘディングシュートが決まって1点をとった。
 そして、後半にも1点追加した。
 しかし、事態はここから起こった。ペナルティーエリアで、北朝鮮の選手を倒したイランのプレーに、ノーホイッスルだったのである。僕も見ていたが、ファールをとってもいいようなプレイだった。そのため、選手が怒り審判に詰め寄ったのである。もちろん、判定は覆らなかったが、場内は騒然とした。
 ようやく試合も再開されたが、そのまま試合は終了した。
 しかし、北朝鮮の選手と観客は納得いかなかった。なかなか帰ろうとせず、審判もグランドから動けない状況であった。中には暴れまわり警察官に取り押さえられる観客もいた。こと後の処分はどうなるか気になった。
 ガイドさんが「早めに出ましょう」と言うのでスタジアムを後にしたが、この後しばらくはスタジアム周辺を観客が取り囲み、イランの選手のバスが、なかなか発車できなかったというのを日本に帰国して聞いた。もちろん、原因の場面や無観客試合になった裁定についてもである。スポンサーに日本の新聞社などあったので、正確に報道されていたと思う。
 ちなみに、泊まったホテルでメディアの人たちと朝食をとったいろいろ話をしたが、次の日からは別の食堂へ案内された。何気ない日本人どうしの会話であっても、北朝鮮から見ると避けたかったのかもしれない。
 しかし、いい経験をさせてもらったのは事実である。


   
 金日成総合スタジアム 試合前の観客 
   
選手入場  国歌斉唱 
   
試合開始前  試合開始 
   
 応援客 トラックあふれていた観客 
   
試合中  前半終了 
   
後半の途中  ここでもめ事に・・・ 
   
見守る観客  試合再開 
   
 試合終了 帰らない観客 
   
 帰らない観客 少しずつ動きが・・・ 
   
 イランの応援団(大使館員だと思う) 騒ぐ観客(この後どうなったのか・・・)